3月の中旬に、子供が野球を始めたいという方向になっているのを好機と見て、子どものバットを新調することにした。
小学校1年になる時に、グローブとバットをセットで買ってあげたのだけど、バットは短くてもう体のサイズに合わなくなっていた。
決めては息子の「バット欲しい」のひとことだ。野球が伴うと、鶴の一声になってしまっているのは自分ごとながら凄い。
こちらとしてはバットを買ってバッティングセンターに行き、更に野球を楽しんでもらおう、という下心がフル稼働だった。
善は急げでアルペンに向かった。
そこでバットを物色し、これから使うのに丁度いいバットと出会った。
巨人の坂本モデル。
重量、長さ、フィット感。
なかなかイケていた。
僕は阪神ファンではあるが、誰モデルかについては全くこだわりはない。
更に、自分のグローブを買うことにした。
これは全くもって、必要なものではない。
そもそも僕はグローブを持っているし、僕が野球をやる訳では全く、ない。
しかし、買ったのだ。
子どもが野球を始める。真新しい気持ちで自分も進みたい気がしたし、何より新しいグローブにして、エラー率を下げたかった。
今使っているグローブは、大分古かった。
なんせ巨人の岡島モデルである。
レッドソックスではなく、巨人の岡島英樹モデルだった。
かの左のリリーバー、リリース時にキャッチャーミットを見ないで投げていた、岡島である。
僕は右投げだ。おまけに阪神ファン。
もう、設定がオカシイというレベルではない。
そもそも何故、メーカーは右投げ用の岡島モデルを作ったのだろうか。
案の定、売れ残っていた。
質は良かったし、右で岡島モデルを使う投手って、恐らくは希少価値のはずだ。そこでピンと来たので僕が買った訳なのだけど、今思うとその部分のレアさは、希少性はあっても価値はないよなと思う。
そんな長年愛用した岡島モデルからの買い替えを思い立ち、少し悩んでこのグラブを買った。
巨人の菅野モデル。
なかなかイケているフォルム。
僕は阪神ファンであるが、そこについては全くこだわりはない。
カラーリングも完全に巨人だ。
おまけに投げもしないのに敢えて投手用を選んでしまった。
エラー率どうこうの話なら内野手用の方が妥当な気もしたけど、もう自分でもよくわからなくなっている。
とにかく、グローブを買い替えたかったということに尽きるのだろう。
それに加えて、グラブをメンテナンスする油も物色した。
すると、画期的なグローブオイルがあった。
そうこうしゅ、だ。
フタを開けると、驚きの香り。
石鹸の爽快感が強めに香りたった。
これはグローブオイル界の革命かもしれない、とさえ思った。
僕の知らない間に、グローブオイルがとんでもない事になっている。そんな驚きと共に、即買いした。
なんだかんだで、僕のグローブが一番高いという結論だった。
そして早速、自宅でグラブの型を作り、みんなのグローブにオイルを塗った。
子どもより僕の方が浮かれているのだろう。
やっぱりグローブを新しく買うと、気分が良い。子どももいい音で取ってあげると気持ちよさそうだ。
野球の体制が大分整った。